開発ストーリー

Clearlyを開発している吉永です。

私の母親が、加齢性難聴で、特に高音域の会話や音楽が聞こえにくくなりました。

私が子供の頃、家で両親と一緒にテレビを見ていると、母はテレビの音量を上げてしまうので、私にはうるさく感じてしまい、テレビの音量設定でよく喧嘩をしていました。一方で、最近、私はテレビを見ていると、妻から「テレビの音量がうるさいので下げて」と言われてしまい、自分では、そんなに音を大きくしているつもりはなかったので不思議に感じました。


そこで、聴力テストを受けたところ、高音域が13KHzまでしか聴こえなくなってしまっており、30代の平均可聴域(15KHz程度)をすでに下回っており、とてもショックを受けました。

こちらで簡単に聴力検査ができますので、皆さんもぜひ試してみてください。

聴力の恐ろしいことは、自分でも気づかないうちに聴力が衰えてしまっていることです。
そして、一度衰えた聴力は、現在の医療技術では戻すことはできません。


特に私の場合は、AirPodsで耳を塞いで音楽を流して通勤したり仕事していたりすることが多く、絶えずイヤホンから音を流していましたので、それが原因で聴力が平均より衰えてしまったのだと思います。いわゆる、スマホ難聴と言われる、WHOが警鐘を鳴らしているものです。特に、地下鉄など周りがうるさい時には、音量をさらに上げて音楽を聴くことを、ここ10年程度繰り返して、耳をダメにしていました。


難聴の人口は、スマホ難聴の影響もあり世界的に増え続けています。WHOによると、現在世界ですでに15億人以上の人が難聴であり、この数は2050年までに25億人以上に増加すると言われております。


医師として訪問診療をしている際に、高齢者の施設に診察で伺うことがありました。

その際に、部屋から爆音でテレビを流しているご高齢の方によく遭遇しました。全ての部屋で防音が完備されているわけではないので、よく隣の部屋の人から、音がうるさいとクレームが来て、入居者も施設のスタッフの方も困っていました。


そこで、私たちは、テレビの音量を下げても、クリアに会話や音を届けることができるスピーカーを開発しました。独自の特許技術である、360°方向に音が広がる特殊なフィルムを開発することで、これを実現しました。

難聴の方だけではなく、健常者の方も、通常のスピーカーとの違いを体感できます。どの方向にいても、同じようにクリアな音が聞こえますので、テレビ用だけではなく、ビデオ通話や音楽、ゲームスピーカーとしても活用できます。また、大空間でより遠くまで音を届けたい場合(カフェやレストランでのBGM、駅や空港でのアナウンス、防災スピーカー用、大会議室での講演やプレゼンテーションでのスピーカーなど)にも適しています。

皆様に気に入っていただけるように、デザインも工夫しました。透明な青色のデザインを皆様に気に入っていただけますと幸いです。

Clearly代表取締役・医師

吉永 和貴

チーム

私たちのチームは、ヘルスケア分野とハードウェアの開発に長けています。

Dr. Kazutaka Yoshinaga

吉永 和貴

CEO・医師

慶應義塾大学医学部卒。医療機関向けのWEB問診メルプを創業し、2020年にJMDCにグループイン。現在メルプのグロースを行うとともに、シリアルアントレプレナーとして、難聴者向けの音を聴こえやすく届ける円筒スピーカー「Clearly」を創業した。

田辺 悠介

CTO

東北大学にてCSを専攻。同大学院卒業後、コニカミノルタ株式会社にて超音波診断装置の開発を行う。その後独立し、3社にてCTOを経験。受託開発やITコンサルを行う会社の創業を経て、「Clearly」を共同創業。

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